日本の「ベクトル」を変えるニュースと「記録しておく」ニュース

きょうの記事で気になったものを・・・あとで思い返したとき「転換点」となるニュースにになるかもしれないからだ。

池田名誉会長、脱原発依存提言へ…公明に影響も

 創価学会池田大作名誉会長は26日、東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえ、「原子力発電に依存しないエネルギー政策への転換を早急に検討していくべき」だとした「平和提言」を発表する。


 創価学会を支持団体とする公明党のエネルギー政策論議にも影響を与えそうだ。

 池田氏は「日本は地球全体の地震の約1割が発生し、津波に何度も見舞われてきた」と事故再発の可能性を指摘したうえで、再生可能エネルギーの導入に向け、「先駆的に取り組んでいる国々と協力」「コストを大幅に下げる共同開発」「途上国も導入しやすくなる技術革新」などを推進するべきだとしている。

(2012年1月25日23時20分 読売新聞)

私は脱原発をすべきと考えている。しかも脱石油に向けて再生可能エネルギーや省エネ技術を一気に普及、技術革新を進めることが、日本の工業を救うと考えている。これについては後日記録するつもりだ。
この「池田大作氏の宣言」は日本の政治を動かしていくだろう。
私は「大歓迎」だ!

そして二つ目の「記録しておく」記事は

放射能 本当のことを知りたい〉 東大医科学研究所特任教授 上昌広氏 「食の安全、除染より優先」

(2012年1月25日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
内部被ばく 今後も注意を


東大医科学研究所特任教授 上昌広氏
 −福島の医療の現状は?

 「もともと医師不足なのに、震災後はさらに人手不足がひどい。南相馬市最大の病院でも、250床の病院に医師8人。満足な医療が提供できるわけがありません。放射能なのかストレスなのか、見分けはつかないけれども、高血圧、糖尿病など持病を悪くしている人が多い。相馬市のように放射能の影響が小さいところでも、前年度のデータと比較すると、明らかに悪化しています」

 「初期に高い被ばくをした住民がいるのは確実です。南相馬では原発周辺から避難してきた人から、ガイガーカウンターの針が振り切れるほど線量が出ました。放射線大量放出があった3月15日は飯舘村などでは、子どもを外で遊ばせていました。土壌の汚染濃度も高い。甲状腺がんは将来出ると思います」

 −内部被ばくの実情は分かりますか。

 「ホールボディーカウンターのデータが、私たちの測定で得られました。南相馬では2800人測定し、ほとんどの人で、セシウム137の値が、体重1キログラムあたり10ベクレル以下。平均値は低いのです。しかし30ベクレルを上回る子どもが数人いました。体内のセシウム量は1週間くらいで半減するから、この子たちは継続的にセシウムを摂取していたということです。一人一人聞くと、親が放任的で家庭菜園の野菜などを食べさせていたようです」

 「被ばくした子と親に、食生活の個別指導をすると、しばらくして数値はぐんと下がった。またデータを見せられて、被ばく量が少ないと分かった人たちはとても安心していました。政府が『問題ありません』というよりも、データを知る方が説得力がある」

 −これから気をつける点は。

 「ウクライナでは、チェルノブイリ事故後10年たって、内部被ばく量が再び上がり始めた。原因は食品の汚染。時間がたつと、あらゆる食品に汚染が広がってくる。日本でもこれから20年、30年、気をつけなくてはならない。ウクライナの研究者は、内部被ばくに関しては、日本の初期対策は成功したと評価しています。汚染された食品の流通を止めたからです」

 「投入できる資金も人手も限られている中、ウクライナでは、環境の除染はあきらめ食品の安全確保に力を入れています。街のあちこちに線量を測定する装置があり、店で売っている食材にもベクレル数が書いてあるんです。日本政府は除染に大量の資金をつぎ込む姿勢ですが、それには疑問を感じます」

 かみ・まさひろ 1968年兵庫県生まれ。東大医学部卒。血液内科医として臨床に携わる。現在は医療ガバナンスが専門。福島の被災地で教室スタッフと診療にあたる。

ニュースの確度は「現場」をどれだけ見つめているか?だと信じている。様々な「学者」「医師」が安全、危険と言っているが、上氏の「甲状腺がんは将来出ると思います」は重い。将来、そうした子供達がでてきたときに、「大丈夫」といっていた人達はどういうのだろうか?今度はそういう記事も記録しておこう。